薬剤師への転職を検討しつつも、
- どうやって薬剤師になるのだろう
- 働きながら薬剤師になれる?
と考えていませんか?
結論からいうと、社会人から薬剤師になるのは簡単ではありません。
薬学部の入学はハードルが高く、全日制の大学しかないからです。
働きながら薬にまつわる仕事をするならば、登録販売者を目指す方が現実的でしょう。
この記事では、薬剤師の転職をサポートしてきた私が「薬剤師になるための全知識」を解説します。
すべてを読めば、薬剤師として働くまでの道のりが分かるようになるでしょう。
薬剤師になるための具体的な手順と期間
薬剤師になるには、6年間の薬学課程を修了し、国家試験に合格する必要があります。

それぞれのステップを詳しく解説していきます。
・ステップ1 6年制の薬学部・薬科大学に入学する
・ステップ2 薬学共用試験の合格と実務実習
・ステップ3 薬剤師国家試験に合格する
・ステップ4 薬剤師名簿への登録
6年制の薬学部・薬科大学に入学する
薬剤師になるためには、6年制の薬科大学もしくは薬学部に入学しなければなりません。
薬剤師国家試験の受験資格
学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学において、薬学の正規の課程(学校教育法第87条第2項に規定するものに限る。)(以下「6年制薬学課程」という。)を修めて卒業した者(令和8年3月19日(木曜日)までに卒業する見込みの者を含む。)
出典:厚生労働省
薬剤師国家試験を受けるには、6年間の薬学課程を修めて卒業する必要があるため、まずは受験して大学に入ることを目指します。
以下に薬学部にある大学の一覧を載せました。
| 大学名 | |
|---|---|
| 国立 | ・北海道大学 ・東北大学 ・千葉大学 ・東京大学 ・富山大学 |
| 私立 | ・北海道医療大学 ・北海道科学大学 ・青森大学 ・岩手医科大学 ・奥羽大学 |
※上記は一部です
なお、薬学部のある大学は全国で78校81学部(2026年1月時点)ありますが、薬学部は全日制の課程のみで、夜間や通信では学べません。
参考:文部科学省「薬科大学(薬学部)学科別一覧 2025年度」
また、薬学部は入学自体の難易度も高く、この時点で高いハードルが設定されていると言えます。
事実、大学によって薬剤師国家試験の合格率には差があり、私立大学の平均合格率は67.43%(第111回、2026年)にとどまるなど、卒業までに一定数が不合格となっているのが現状です。(参考:厚生労働省)
現在、4年制大学では薬剤師になれない点に注意
2017年度までに4年制大学の薬学課程へ入学した場合に限り、卒業後に「薬剤師国家試験の受験資格が得られる大学院」に入学すれば、薬剤師を目指せるという制度がありました。
しかし2018年以降に4年制大学に入った場合、これは適用されないため、4年制大学の修了では薬剤師試験を受けることができません。
(受験資格獲得のためには、6年制課程に編入学または再入学する必要があります)
薬学共用試験の合格と実務実習
薬科大学・薬学部に入学できたら、6年間の薬学課程を修了しましょう。
しかし、薬学部の留年率は高く、約35%の薬学部学生が留年を経験しています。(参考:e-Stat「政府統計の総合窓口」)
試験前には現役の学生もアルバイトなどを控えて試験勉強に集中するほど薬学部の課題や試験は量が多く、難度が高いです。
実際に薬学部に通った方の体験談(個人の投稿)を紹介します。学費や通学日数の具体的な数値は個人の実感であり、公式統計ではない点に留意してください。
匿名さん平均的に1年間の学費が200万かかる。他に定期代等。私の時は1/3くらいが奨学金を借りてた。最低6年間なので1200万。家の建て替えができそう。無事入学して待っているのは勉強。普通の大学生が週3〜4日通うのに対して薬学部は5〜6日通う。授業は朝から晩までフル。試験も多い。
出典:Twitter
薬剤師国家試験に合格する
6年間の薬学課程を修了したら、薬剤師国家試験の合格を目指します。
国家試験の概要は以下の通りです。
| 問題と科目 | |
|---|---|
| 1日目 | 必修問題90問 (物理・化学・生物・衛生・薬理・薬剤・病態・薬物治療・法規・制度・倫理・実務) |
| 一般問題試験60問 (物理・化学・生物・衛生・法規・制度・倫理) | |
| 一般問題試験45問 (薬理・薬剤・病態・薬物治療) | |
| 2日目 | 一般問題試験50問 (物理・化学・生物・衛生) 実務 |
| 一般問題試験40問 (薬理・薬剤) 実務 | |
| 一般問題試験60問 (病態・薬物治療・法規・制度・倫理) 実務 |
参考:薬剤師国家試験
試験は2日間に分かれ、2日目には筆記試験に加えて「実務試験」があります。
また、第111回(2026年)薬剤師国家試験の合格率は「68.49%」で、ここ5年間の合格率は68〜69%前後で推移しています。


出典:厚生労働省
新卒者のみ限ると86.25%であり、2年目以降の受験者の合格率は低い傾向にあります。
2年目以降の合格率は低い
薬剤師国家試験の2回目以降の合格率は低い傾向にあります。
事実、新卒の合格率が86.25%であるのに対して、既卒での合格率が41.33%と、2倍近い差があります。
私立の平均国家試験合格率は67.43%なのに対して、国立大学の平均国家試験合格率は79.41%(公立は82.92%)ほどでした。(第111回、2026年3月発表)


出典:厚生労働省
背景としては、
- そもそも国立大学は倍率が高く、優秀な学生が多い
- 所属する生徒の勉強する雰囲気が良い
- 付属の病院での実習教育が豊富
などが考えられます。
薬剤師名簿への登録
国家試験に合格後、厚生労働省が定める薬剤師名簿へ登録します。
登録は保健所などで申請を行い、申請完了を待ちます。
名簿への登録完了後、免許証が交付されると、薬剤師としての就職が可能です。
大卒者・社会人向けの編入学制度もあるが、全日制であることは変わらない
ここまで見てきた6年間のプロセスに対し、「大学を卒業していれば、もっと短縮できるのでは」と考える方もいるでしょう。実際、6年制薬学部の「編入学制度」を利用できる大学もあります。編入学とは、大学の2年次・3年次など途中の学年から入学する制度で、すでに大学教育を4年間修めた学士取得者などが対象です。
例えば日本大学薬学部の編入学試験(一般)では、大学を卒業し学士の学位を取得した者、または大学に2年以上在学し62単位以上修得した者などが出願資格として定められており、2年次への編入を原則としています。選考は書類選考・学力試験(総合教育科目、薬学教育科目、英語からマークシート方式で出題)・面接によって行われます。
ただし、注意点が2つあります。1つ目は、編入学は募集人数が「若干名」程度と少なく、選考難易度が高いことです。2つ目は、編入学を利用しても学ぶ場は全日制の大学であることに変わりはなく、「働きながら」通うための制度ではないという点です。編入によって1年次からの学び直しを省略できる可能性はありますが、6年間フルタイムで学ぶという前提そのものは変わりません。
また、確認できる範囲では、2025年度時点で編入学制度を導入している国公立大学の薬学部はなく、編入を目指す場合は基本的に私立大学が選択肢になります。なお、国公立大学の中には在籍中の学部から他学部へ転学部できる制度を設けているところもありますが、薬学部への転学部が可能かどうかは大学ごとに個別の確認が必要です。
つまり、編入学制度を使っても「全日制の大学に通う」という前提そのものは変わりません。ここまで見てきた手順をもとに考えると、以下の理由から働きながらの薬剤師資格取得は、6年間フルタイムで学べる時間を確保しない限り現実的には極めて難しいと言えます。
- 全日制の大学しかない
- 入学そのものが難しい
- 課題や試験が多い
現実的な方法としては、一度仕事を辞め、薬学を学ぶ期間を6年間確保することになります。
ただその場合でも、6年間集中して学ぶだけの生活費と、学費を準備する必要があります。
気になるのは、薬剤師になるまでにかかる学費でしょう。






薬剤師になるために必要な費用は?学費の目安と奨学金制度
薬剤師になるための学費目安は約350万円〜1,240万円程度です。
これは国立・私立によって異なります。
学費目安
・国立大学は約350万円
(年間授業料は約53万円 + 入学金28万円)
・私立大学は約1,240万円
(年間授業時料は約200万円程度 + 入学金40万円前後)
参考:マイナビ薬剤師
社会人がゼロから薬剤師を目指すためには、最低でも350万円と、6年間の十分な生活費を用意しておかなければなりません。
学費の負担を軽減する奨学金制度の種類
薬学部の学費は決して安い金額ではないため、可能な限り奨学金制度の利用も検討すべきです。
まず検討したいのが、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。国内の代表的な公的奨学金制度で、返済不要の「給付型奨学金」と、返済が必要な「貸与型奨学金」に分かれます。
貸与型はさらに、無利子の「第一種奨学金」と、上限年3%の利子がつく「第二種奨学金」に分かれ、これらと合わせて入学時の一時金として借りられる「入学時特別増額貸与奨学金」もあります。給付型・貸与型のいずれも、世帯収入や学力についての基準を満たす必要があります。
多くの大学では、これに加えて成績優秀者を対象とした奨学金制度を設けています。
例えば、北里大学では成績優秀者を対象にした奨学金(給付型・貸付型)制度が複数用意されています。(参考:北里大学)
いずれも対象人数が少ないですが、審査基準を満たせば奨学金を得られる可能性もゼロではありません。
薬学部の5・6年生を対象にした奨学金制度を設けている企業もあります。
これは、卒業後に一定期間、当該企業で働くことを条件として給付・貸与される奨学金です。
例えば、ドラッグストア大手『クスリのアオキ』では5年次からの奨学金制度と内定承諾後の奨学金制度の2種類を整備しており、いずれも一定期間の勤続で返済が免除される仕組みです。詳細な金額・条件はインターンシップ等で案内されるため、応募前に企業へ直接確認することをおすすめします。
出典:クスリのアオキ
金銭的な負担を減らすためには、企業による奨学金も積極的に活用しましょう。
なお、企業奨学金の情報は『ファーネット(薬学生のための就職サイト)』で確認できます。
薬剤師になるには、最低でも学費だけで350万円以上の費用がかかります。
そのため、金銭的負担と薬剤師になるメリットや将来性(あるいはなぜ薬剤師になりたいのか)を比較して、薬剤師を目指す道が本当に自分にとって最良の選択なのかを見極める必要があります。
薬剤師という仕事に将来性はあるのか、具体的なデータをもとに確認します。




薬剤師の将来性は?需要やAIの影響を解説
薬剤師は将来性のある仕事ですが、社会変化の影響が大きい側面があります。
・薬剤師の需要と有効求人倍率
・薬剤師は今後飽和状態になると予想されている
・AIによって業務が代替されるケースもある
求人に関するデータをもとに、上記の流れで解説していきます。
薬剤師の需要と有効求人倍率
薬剤師自体のニーズは減少していますが、薬剤師の有効求人倍率は他職種に比べると高い水準です。
事実、全職業の有効求人倍率が1.11倍であるのに対して、薬剤師を含む「医師・歯科医師・獣医師・薬剤師」区分の有効求人倍率は2.37倍でした(令和8年5月分。薬剤師単独の直近値は確認できなかったため、近接区分の数値を参考として掲載しています)。


このことから、薬剤師は他の職種と比べて高いニーズを保っています。
少子高齢化の進む日本では、投薬を必要とする高齢者の数も増加を続けています。2025年には、国民の約5人に1人を75歳以上の後期高齢者が占めるようになりました(参考:内閣府「高齢社会白書」)。
このため、薬剤師という仕事のニーズ自体は今後も高まり続けると考えられるでしょう。
薬剤師は今後飽和状態になると予想されている
薬剤師はニーズの高い仕事ですが、薬剤師の人数自体は今後飽和状態になると予想されています。
「薬剤師資格保持者が増えている」のに対して、「薬剤師求人の数が減っている」からです。
事実、薬剤師資格保持者は約32.4万人(令和4年時点)に増加しているのに対して、求人数は減少傾向にあり、有効求人倍率は低下しています。(参考:厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師統計」)
| 薬剤師の数 | |
|---|---|
| 2014年 | 28万8,151人 |
| 2016年 | 30万1,323人 |
| 2018年 | 31万1,289人 |
| 2020年 | 32万1,982人 |
| 2022年 | 32万3,690人 |
あわせて薬剤師の有効求人倍率も低下傾向にあり、平成25年の10.05倍から令和6年には1.25倍まで下がっています(厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師統計」)。
すなわちこれは、薬剤師資格保持者の増加に対して求人数が伸び悩んでおり、雇用の需給バランスが崩れつつあることを意味しています。
AIによって業務が代替されるケースもある
薬剤師の現場で、AIが活躍するケースが増えています。
例えば、日本調剤は2024年11月、AI薬歴作成支援サービス「corte」を50店舗へ先行導入し、服薬指導中の会話をAIが自動で要約して薬歴を作成する仕組みを取り入れています。
これは薬剤師のサポートを目的としたものであり、日本調剤の事例のように、服薬指導記録の作成など特定の業務でAIの活用が広がりつつあります。技術の発展とともに、AIが薬剤師業務の一部を担う場面は今後も増えていくと考えられます。
スキルを身につけたり、人間にしかできない仕事をしたりして、意識的に自らを高めていかなければなりません。
2020年から2021年にかけて、新型コロナウイルスの影響により、薬剤師の需要は一時的に低下しました。
これは、感染リスクを最小限にするため、病院を訪れる患者の数が減ったからです。
この影響で、当時は薬局で扱う処方箋の発行枚数が減少し、薬局で人員が余る状況が一時的に発生しました。
コロナ禍で年配の薬剤師が増えた(2020年当時)



最近私の会社の求人に応募してくる年配の薬剤師が増えた。コロナで会社が倒産したり解雇されたのだそう。
医療職も安泰じゃない…
出典:2020年11月のTwitter投稿
このように、コロナ禍当時は、薬剤師業界でもコロナウイルスの影響を受けて解雇されたり、契約が更新されなかったりする人が一時的に増えました。
上記をまとめると、薬剤師という仕事はニーズが減少することはないものの、
- 薬剤師の数が供給過多になる可能性がある
- AIによって業務が変わることもある
- 新型コロナウイルスの感染拡大などの社会変化の影響を大きく受けた
といった側面があることが分かりました。
将来性はあるものの、社会人のキャリアを一旦リセットし、多額の費用をかけて目指すべきかどうかは、一度じっくり検討しておくべきでしょう。




社会人・主婦でも働きながら目指せる「登録販売者」という選択肢
働きながら医療業界へと進むなら登録販売者という選択肢もおすすめです。
登録販売者とは
ドラッグストアや調剤薬局で一般医薬品の一部を販売する仕事です。
薬剤師と関わりながら仕事をすることができます。
登録販売者は学歴不問であり、夜間の予備校や通信教育などに通うことによって、家事や仕事の合間に目指すことができます。ただし合格後に実務経験が一定期間(原則2年、要件緩和条件あり)に満たない間は「登録販売者・研修中」として扱われ、店舗管理者になるには制限がある点には注意が必要です。
またここまで見てきたように、社会人や主婦の方が今から薬剤師を目指すのは、6年間のフルタイム就学と相応の学費という時間・費用の両面でハードルが高いのが現実です。
しかし、薬に関わる専門的な仕事は他にもあります。代表的な2つの職種と薬剤師を比較してみましょう。
| 比較項目 | 調剤薬局事務 | 登録販売者 | 薬剤師 |
|---|---|---|---|
| 主な仕事内容 | 受付、会計、レセプト作成、薬剤師のサポート | 一般用医薬品の販売、健康相談、接客 | 処方箋の調剤、服薬指導、薬事管理 |
| 必要な資格 | 必須資格なし(関連資格があると有利) | 登録販売者(国家資格) | 薬剤師(国家資格) |
| なるための期間 | 最短1ヶ月〜3ヶ月 | 最短3ヶ月〜6ヶ月 | 最短6年(薬学部卒業必須) |
| なるための費用 | 数万円〜20万円 | 数万円〜20万円 | 約350万円〜1,240万円 |
| 平均年収 | 280万円〜350万円 | 300万円〜400万円 | 約567万円 |
| こんな人におすすめ | 細かい作業が得意、医療業界で働きたい、サポート業務が好きな人 | 人と接するのが好き、販売業務に興味、医薬品について学びたい人 | 専門知識を深めたい、責任感が強い、長期間の学習に取り組める人 |
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(JobTag)、厚生労働省 薬剤師に関する基礎資料、厚生労働省 賃金構造基本統計調査
「研修中」の登録販売者が店舗管理者になるまでの要件
登録販売者試験に合格した直後は、単独で店舗の医薬品販売を管理することはできず、「研修中」の登録販売者として、薬剤師または店舗管理者等の登録販売者の管理・指導のもとで実務にあたります。
2023年(令和5年)の制度改正により、店舗管理者等になれる要件は、以下のいずれかを満たすことと定められています。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ア | 過去5年間のうち、実務・業務に従事した期間が通算して2年以上 |
| イ | 過去5年間のうち、実務・業務に従事した期間が通算して1年以上あり、継続的研修と「追加的研修」を修了 |
| ウ | 実務・業務に従事した期間が通算して1年以上あり、過去に店舗管理者・区域管理者としての業務経験がある |
2023年の改正以前は、店舗管理者等になるには過去5年間で通算2年以上の実務経験(アの要件のみ)が必須でした。改正後は、追加的研修を修了すれば通算1年以上の実務経験でも店舗管理者を目指せるようになり、研修中の期間を短縮できる可能性が生まれています。なお、実務経験は原則として月80時間以上(イの追加的研修ルートでは月160時間以上)働いた月を1か月としてカウントする仕組みです。
研修中の登録販売者は、名札にその旨を表示する義務があるなど、店舗管理者等になれる登録販売者とは区別されます。裏を返せば、実務経験を積んで店舗管理者等の要件を満たせば、ドラッグストアなどで店舗運営の中心的な役割を担えるということでもあります。
登録販売者のキャリアパスと年収の伸び方
比較表に示した「300万円〜400万円」は登録販売者全体のおおよその平均レンジで、実際の年収は就職先の業態によって差があります。関東圏の求人情報をもとにした業態別の年収目安は以下の通りです。
| 就業先 | 年収の目安 |
|---|---|
| ドラッグストア | 290万円〜380万円 |
| コンビニエンスストア | 300万円〜450万円 |
| 調剤薬局 | 300万円〜410万円 |
| ホームセンター・スーパーマーケット | 270万円〜390万円 |
出典:マイナビ薬剤師「登録販売者の給料・年収はどのくらい?就職先別にご紹介」
ここからさらに、店舗管理者などの役職に就くと年収は上がる傾向にあります。例えばドラッグストアで店長クラスまでキャリアアップすると、月収35万円・年収500万円超が目安です。実務経験を積んで店舗管理者等の要件を満たすことは、給与面でも意味のあるステップだといえます。
登録販売者は、大学卒業などの受験要件がなく年齢を問わず何歳でも資格取得を目指せる、資格に有効期限がなく更新の必要がない、育児や介護などでブランクができても復帰しやすい、といった特徴があります。そのため、「まずは働きながら医薬品に関わる資格を取り、実務経験を積みながらキャリアを積み上げたい」という人に向いている選択肢です。また、「フルタイムで6年間学ぶだけの時間的・金銭的余裕は今すぐには用意できないが、医療・健康分野で長く働き続けたい」という人にも適しています。
参考:マイナビ薬剤師「登録販売者の給料・年収はどのくらい?就職先別にご紹介」
一方で、処方箋に基づく調剤や第一類医薬品の販売はできません。専門性を突き詰めて医療の中核を担いたい人や、薬剤師としての年収水準(平均567万円)を目指したい人にとっては、時間と費用をかけて薬剤師を目指す方が適性に合う場合もあります。
登録販売者の仕事内容は「第二類医薬品」と「第三類医薬品」の販売
登録販売者の仕事内容は「第二類医薬品」と「第三類医薬品」の販売です。
また、医薬品販売だけでなく、顧客へのアドバイスや効能の説明なども業務に含まれます。
医薬品の販売という点では、薬剤師と共通する業務も多い職種です。
※なお、安全性の観点から特に注意を要する「第一類医薬品」の販売や、処方箋に基づく調剤は、薬剤師のみ行うことができます。
登録販売者になるまでに学ぶべきこと
登録販売者の試験では、以下の内容が範囲として含まれます。
1 医薬品に共通する特性と基本的な知識
2 人体の働きと医薬品
3 薬事に関する法規と制度
4 主な医薬品とその作用
5 医薬品の適正使用と安全対策
出典:東京都保健医療局
なお、試験合格率は都道府県により差があるものの4割前後で推移していると言われており、簡単な試験ではありませんが、登録販売者は、薬剤師を目指すよりも現実的な選択肢と言えます。
登録販売者試験について、くわしい内容は「東京都保健医療局」のページをご覧ください。


【Q&A】薬剤師に関する質問
薬剤師に関する質問をまとめました。
・主婦から薬剤師になるにはどうすればいいですか?
・薬剤師の平均年収はいくらですか?
・薬剤師になるには、中学・高校で何をすべきですか?
それぞれを詳しく紹介していきます。
Q1.主婦から薬剤師になるにはどうすればいいですか?
主婦から薬剤師になるには、最低でも6年間は薬学部のある大学に通う必要があるため、難しいと言わざるを得ません。
特に、仕事や家庭とすでに両立しながら薬剤師を目指すことは、現実的ではないでしょう。
Q2. 薬剤師の平均年収はいくらですか?
薬剤師の平均年収は約567万円です(令和7年賃金構造基本統計調査)。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| 薬剤師 | 567万円 |
| 看護師 | 525万円 |
| 介護士 | 321万円 |
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(薬剤師・看護師)、求人ボックス(介護士)
看護師や介護士など他の医療従事者に比べて高い傾向にあります。
また薬剤師の中でも、職場によって大きく異なります。
| 職場 | 平均年収 |
|---|---|
| 企業薬剤師(製薬会社) | 431.1万円〜664.4万円 |
| ドラッグストア薬剤師 | 446.5万円〜594.3万円 |
| 薬局薬剤師 | 428.7万円〜596.3万円 |
| 病院薬剤師 | 401.4万円〜542.2万円 |
出典:マイナビ薬剤師
このように、年収レンジの上限で見ると、企業薬剤師(製薬会社)664.4万円に対し病院薬剤師542.2万円と、120万円以上の差があることが分かります。
薬剤師の年収は医師より低い
同じ6年制大学の卒業を必要とする医師(約1,512万円)に比べると低く、その差は約945万円にのぼります。(参考:賃金構造基本統計調査)
薬剤師の昇給ペースは職場や勤務形態によって差があるため、収入面を重視して薬剤師を目指す場合は、事前に勤務先の給与制度を確認しておくことをおすすめします。
Q3. 薬剤師になるには、中学・高校で何をすべきですか?
中学生は「薬科大学への進学実績が高い高校」への進学を目指しましょう。
また、薬学部の受験で必要な「数学・英語・理科」には、力を入れて勉強しておくことがおすすめです。
さいごに
今回は、薬剤師になるための手順を紹介してきました。
薬科大学に最低でも6年間は通わなければならないため、正社員として働きながら目指せるものではありません。
ただ、薬剤師国家試験の受験資格要項に年齢の上限は定められていないので、長い時間とお金をかけることができれば薬剤師になることは可能です。
あなたがこの記事を読み、納得できる決断を下せることを祈っております。
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